1370形(元1320形)

1320形
 1970年代以降,4両編成での運用が増えてきたため,1975年に1300形2両に挟むための中間車として1320形が登場した。 すでに,1070形を3扉で登場させており,1320形も3扉車体(1D3D3D1)とされた。神鉄初めての中間電動車である。
 1300形と同じ足周りで,1C8M制御方式。2両1ユニットであるが,実際の編成では偶数車・奇数車とも回路上は1300形とユニットを組んだ。
 はじめの2ユニットは非冷房で新造されたが,後に1350形に組替えられる際に冷房改造された。
 最後の1ユニットは当初から1350形に連結されるため,1350形に合わせて冷房車で,車内もマホガニー木目模様の化粧板で製造された。
 後に全車先頭車化改造されて1370形となった。
1374×5
写真は1374×2を先頭にした5両編成
1370形
 有馬・三田線系統の列車は,3000系・2000系・5000系の4両固定編成を増備することで冷房化・3扉車化が進められた。 一方,粟生線系統の列車は5両編成が多く,連解運用もあるため1000系列が主力であった。 基本3両編成の1100・1150形は全車冷房改造されたが,増結車の2両編成はほとんどが非冷房車であった。
 そこで,5000系4両編成を増備することで1350形4両編成を捻出,その中間車1320形を先頭車化改造して, 1350形×2および1370形×2を組成して5両編成の増結車に充てることにより増結車の冷房化・3扉化が進められた。
 先頭車化改造にあたっては,1370形どうしでユニットを組むため連結順序が入れ替えられ,1350形同様偶数車が新開地寄りになった。 そして,車端の窓ひとつ分を切断し,廃車となった1300形または1050形の運転台部分を継ぐことにより先頭車として生まれ変わった。 1350形と異なり,パンタグラフが運転台側にある。
 1370形への改造後の車番は,1320形時代の車番+50となっている。

 その後,粟生線で全線4連直通運転の準備が始まると4連運用が増加するとともに5連運用が減少し, 全線ワンマン運転化により1350形とともに順次ワンマン対応4連固定編成化された。

1320形車歴表 (←新開地−−−−−−有馬・三田・粟生→)
赤字でアンダーラインの車番の部分をクリックすると各車両履歴のページを表示します。
M1 M2
M1M2
竣工塗装裾ライン塗装変更冷房改造先頭車化
cM2 M1c
cM2M1c
運転台部分
-1321-1322- 1975年4月-1991年6月1991年6月1997年3月 +1372-1371*+1304-1303*
-1323-1324- 1976年8月1982年7月1990年3月1991年8月1996年10月 +1374-1373*+1058-1057*
-1325-1326- 1979年9月-1990年10月新造時から1997年7月 +1376-1375*+1306-1305*

1320形時代の編成表 (←新開地−−−−−−有馬・三田・粟生→)
-M1-M2-cM2-M1-M2-M1c期間
-1321-1322-
cM2 M1 M2 M1c
+1310--1321--1322--1309+
1975年4月?〜1991年6月
cM2 M1 M2 M1c
+1354--1321--1322--1353+
1991年6月〜1996年10月
-1323-1324-
cM2 M1 M2 M1c
+1306--1323--1324--1305+
1976年8月?〜1982年7月
cM2 M1 M2 M1c
+1308--1323- -1324--1307+
1982年8月〜1991年8月
cM2 M1 M2 M1c
+1356--1323--1324--1355+
1991年8月〜1996年6月
-1325-1326-
cM2 M1 M2 M1c
+1352--1325--1326--1351+
1979年9月〜1997年4月
* : 連解仕様(電気連結器付密着連結器)
+ : 密着自動連結器
- : 密着自動連結器または半永久連結器
4両固定編成 旧塗色 時代の1352×4 ↑中間に1320形を挟んだ4両固定旧塗色時代の1352×4
4両固定編成時代の1354×4 ↑中間に1320形を挟んだ4両固定編成時代の1354×4

1370形車歴表 (←新開地−−−−−−有馬・三田・粟生→)
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cM2 M1c
cM2M1c
連解装備撤去4連固定・ワンマン対応塗装再変更廃車
+1372-1371* 2003年7月2003年7月に+1352-1351-と2007年7月2015年3月
+1374-1373* 2005年4月2005年4月に+1376-1375+と2007年6月
+1376-1375* 2001年4月2005年4月に+1374-1373*と2007年6月

1370形4連ワンマン対応時代編成 (←新開地−−−−−−有馬・三田・粟生→)
編成4連固定・ワンマン対応時期
cM2 M1o oM2 M1c
+1352--1351--1372--1371+
2003年7月
cM2 M1o oM2 M1c
+1376--1375- -1374--1373+
2005年4月
1999/07/03 新設,2015/06/14 最終更新

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